IDEO、という会社があるらしい。そこの人が書いた『ビジネス動物占い』の本。
私は人を類型化することには功罪がある、と思っている。キャラクターを理解し、コミュニケーションやコラボレーションをやりやすくなるのは確かだ。しかし同時に、当人の可能性を狭めることにもつながる。少なくとも30歳以前に自分のキャラクターを固定するべきではないし、孔子だって「迷わなくなるのは40歳から」といっているではないか。
従って、本書は「類型論」としてではなくて「コミュニケーション技法論」および「発想ケーススタディ」として読んだ。若干楽観的過ぎるものの「平凡を捨て去らなければ非凡な成功はない」、「経験をデザインする」、「A夫人の胃潰瘍を治療するのではなく、A夫人を治療する」などの非常に即効性のあるキーワードが連発され、うならされる。いい本である。
私は本を読むときに1ページあたり30秒-1分程度が普通なのだが、本書は2段組とはいえ大体3-5分程度で読んでいる。ケーススタディとして示唆に富み、バリエーションを考えながら読むことで自分の実になる部分が多いからだ。この意味でも、おすすめ。