Archive for 2008年8月

フラットな世界で生き残りたい

8月 27th, 2008

ドコモさんが料金改定をした。

そういえば、音楽業界にいる知人がこんなことを言っていた。

「CDとレコードって、パッケージングじゃなくて音楽というコンテンツの配送手段であって、そのコストが2,500円してたってことなんだよ。配送手段がいろいろバリエーションが出てきたときに、CDとかレコードとかの感覚で値段をつけると、当然不自然だよね。だって、コスト構造が違うんだから収益構造だって違うって考えないと。」

配送手段そのものがビジネスモデルであり、参入障壁であり、価格の決定要因だったわけだ。

デジタル化によって、音楽とかメールとか、いろんなものがものすごく低価格で配送できるようになっている。
つまり、コミュニケーションやコンテンツについてはもう手段が価格を規定することは出来なくなった、ということだ。

ついこの間までは携帯電話なんていう「高額」なアクセス単価の機械があった。
高額なゆえに参入障壁としてその「配送手段」が機能して、コンテンツ産業にあだ花が咲いたなんてこともあった。
僕もその中で飯を食わせたもらった。かなり「濡れ手に粟」だった。

しかし、今回NTTドコモがダブル定額を打ち出したことで、回線の定額化は完了し、オープンでフラットな通信環境、総務省の人たちがやりたかった環境が出来上がったといっていい。
これで「配送手段」のしがらみで業界構造が出来上がっているところは、新しい収益構造を持っているサービスや企業への太刀打ちがかなり難しくなったんじゃなかろうか。音楽業界とか。有料コンテンツプロバイダとか。システム開発屋とか。

さらにはキャズムを支える人口が、この国はどんどん減っていく一方であるので…ハイテク屋の将来はまったく持って予断を許さないわけだ。

グローバルに、アウトソースを使って、ローカルなナレッジでレバレッジして、ハイパフォーマンスなビジネスをデプロイメントすることをステークホルダーにコンビンスしないとビジネスがエマージングしないわけですよ。

Memopal:すんげぇいいコモディティ感

8月 25th, 2008

オンラインストレージ50Gを年49ユーロで使え、バックアップユーティリティも付いている。
ここんとこ3ヶ月ぐらい、こういうのが出てくるんだろうなぁと思っていたものが出てきた。

http://www.memopal.com/ja/product.htm

まだ良く研究してないけど、これはイイ!!と直感的に思う。
家の中や携帯電話にネットワークが進出してきて、道の様子なんかもネットワークのなかに写像されるのであれば、個人に続する情報が家の中だけに閉じ込められるのは、とても不自然だ。
とうぜん、いまPCに保存されているような情報はすべてネットへ配置替えされ、その上で利用されるようになるだろう。

G-Mail,Frickr,Plaxo,LinkedInなんてものが個人情報のネットワーク化の際たるものだと思うけれど、これでは致命的に、ユーザが操作しなきゃいけないという壁が残る。この壁をくずすには、まずデータそのものがネットワークへ移動する必要がある…

なんていう実現するんだかどうかよくわからん与太も含みつつ、いままでセキュリティの世界で言うシングルポイントだった個人PCのデータが2重化されるという点でもすばらしい。
で、これがものすごく簡単に、コモディティ感ブリブリで提供されているのがまた、イイ。
これを使えば、どこの端末でも自分の環境、っていうのがこれまで以上に簡単に実現できそうなのがまたまた、イイ。

つまり僕は嫉妬しているのだ。

北京五輪閉会式のネタ

8月 25th, 2008

ロンドン市長がハンプティ・ダンプティ

次の開催地であるロンドンの市長さんが出てきた。

スーツ、靴、タイ、シャツのどれをとってもすげぇカッコいい。
シャツなんぞはものすごく上品でおしゃれなクリーム色で、フォーマルなんだけどエッジ感がある。紫のタイと入念に色調を合わせたダークネイビーのスーツがさらにそれを引き立てる。

…んだけど、当の本人はもう、アリスの挿絵に出てくるハンプティ・ダンプティそのもの。
エックス脚で腹が出てて。
さらには常にジャケットのポケットに手を突っ込んでる。
スタイリストはモチベーション保つのが大変だろうな。

ペイジ登場とカシミール

ロンドン五輪のアピールにペイジをつれてきてギター弾かせた挙句、退場のBGMはカシミールだよ。
曲そのものに政治的意図はないけど、カシミールといえば中印紛争とか印パ紛争のホットゾーンじゃないですか。

チベット問題の当てこすりとしか思えない。意地悪過ぎて爽快だな。

X31 … まだねばる!

8月 13th, 2008

自宅で使っているThinkPad X31が、電源ボタンを押しても起動しないことが多くなってきた。
無線LANとか電源とかのインジケータランプはつくのだけれど、一向にIBMロゴが出るBIOS画面に行ってくれない。

で、電源はずしてみたりとかバッテリー付け直してみたりすると、電源が入ることもある。

いったん起動してしまえばものすごく普通に動くのでこれはメモリの接触不良だろうと推測し、「コンタクトZ」を実施。
接点に鉛筆を塗るというものすごく手軽な接点復活法だが、結構効くのだ。

とりあえずは…よさそう。
メモリをはめなおせばそれでよかったのかも知れないけどね。

8月17日追記—–
症状再発し、なにをしてもうんともすんとも言わなくなった。
こりゃいけませんね。引退してもらいましょう。

iMacrosが便利

8月 12th, 2008

うちの会社は弩がつく赤字なくせにコスト削減プレッシャーが弱い。
でもあんまり抛っておくのも気が引けるので、マイクロマネジメントで徹底的にやるべく携帯電話会社の料金表示ページをデイリーで全回線分:250回線だぜ!! 取得して、日次で料金プランの検討をすることにした。

で、WGETとかCurlで組み始めたのだが悲しいかな腕が追いつかない。ログインすら出来ない。

こまったなぁ、と思っていたらiMacrosなんていう便利なツールがなんと無料じゃないですか!!

Firefoxでマクロが組めてしまう。で、組んだマクロをファイルに落としておいて、

c:>”C:Program FilesMozilla Firefoxfirefox.exe” http://run.imacros.net/?m=MyMacro.iim

とやってやるとコマンドラインタスクからスケジューラで自動実行できたりもする。http://run.imacros.netというURLを指定されると、iMacrosがインストールされている環境では後ろに指定されているマクロファイルを読み込んで、そいつを実行し始めるらしい。
あとはPerlなりGrepなりで目指す値を切り取ってやれば終了。

ありがたいツールである。

なぜ、ソフトウェアはサービスへ向かうのか

8月 11th, 2008

めんどくさいからに決まっている。

今朝、会社のメールサーバが落ちた。
正確に言えばメールサーバではなく、アクセスルータが落ちている。
が、サテライトオフィスに居る僕はメールサーバにアクセスできなくなっているので、メールサービスは使えない。
会社の外に置いておけば止まらないかといえば、もちろんそんなこたぁないのだけれど、保守要員をそろえているところへ委託しておけば初動が早いとかいろいろメリットは期待できる。

一般企業にしてみれば、保守要員とか、保守契約とか、ハードウェアとか、電気代とか、もうとってもメンドーなのである。
メンドーでメンドーでいやなのである。おしゃれなアパレル屋さんに、なんでファッションが判らないサーバー技術者が必要なのかを理解するのもメンドーなのである。例えばビル管理なんていうのはもうすっかりサービス業化していて、誰もボイラーの効率的で安全な運用には気を配らなくなっている。企業さんとしては情報システムもそんな感じでやってくんねーかなという気持ちなのである。

情報システムをサービス化することによって情報セキュリティが云々という向きもあろうが、それは手順と管理の問題で、システムの問題ではない。ボイラーの安全な運用がビルの物理的なセキュリティに、ひいては業務の継続性に重大な影響があるのは自明だけれどだれもそこを気にしていないのと同じである。手順と、管理の問題なのだ。

と書いているうちにメールサーバが復旧したようだ。
じゃぁ、仕事しなきゃね。

Scott American Beef Cyclingのジャージ発見

8月 4th, 2008

クラシカ・サン・セバスチャンの公式サイトで発見

http://clasica-san-sebastian.diariovasco.com/fotos/clasicass/foto_22.htm

黄色ベースなのは車の塗り替えとかめんどくさいからか?
アメリカンビーフのロゴもなんとなく収まってないし、とってつけたようなデザインだ。

10日足らずで見つけたスポンサーだからとってつけたようなのも当然か。
これからデザインしなおすのかもね。

この国から世界に通用するソフトウェア企業が出ない理由

8月 4th, 2008

結論から言えば、この国には世界に通用するプラットフォーム企業が無いからだ。

ゲーム業界を見てみよう。

五反田と品川の間にある会社が目黒にある会社と世界に向けてゲームを作っている。
京都に本社のある会社は、神田に事務所があって品川とか目黒とか渋谷の会社と仕事をしている。

ソフトウェア業界は…SIerさんたちはローカルな人たちに対してソリューションを提供している。

世界に向けてモノを作るときに、単独のレイヤだけを切り出して展開しようとしても、上流から下流まで一気通観で展開しているものと競争にならないということか、と思うでしょ?

違う。

ソフトウェア企業が作るものが、結局はローカル向けのものであることは変わりが無い。
プラットフォーム企業がある場所でモノを作ると、ローカル向けに作ったものが、自然と世界に通用するクォリティを持つのだ。
これは上流から下流まで一気通観で展開していることとは、少し違う。
プレイヤーそれぞれにそんな意識はさらさら無くて、自分のおかれた環境での最善手を採っていこうとしているだけだ。
しかしながら、「テクノロジー」の商売はどれだけ上層のアプリががんばってもプラットフォームの能力を超えられないことからすると、プラットフォーム企業がローカルにある場所での「環境での最善手」が自然と「グローバルでの最善手」になっていくのだ。
直接的な連携ではなくて、近接効果による連携といえば良いか。
つまり、下層部分を押さえる事によって全体をより効果的に盛り上げていくことが出来るのだ。

これは特許でプラットフォームを押さえることとも少し違う。

プラットフォームビジネスの利権を持っていることと、プラットフォームを展開していることの間には差があり、近接効果を出すためにはプラットフォームビジネスを展開していなければならない。

従って日本の携帯電話ビジネス、特にコンテンツとかアプリケーションは世界に出て行けない。
だってプラットフォームが違うんだもん。

さらにはアプリケーションベンダーも出て行けない。
だって作っているのはアプリケーションで、出て行くためにはプラットフォームが必要なんだもん。

といった感覚でいくと、この国からはゲームしか出て行かないことになる。
で、現実はそのように展開している。

諸先輩が同じ趣旨の論を各所で出されているが、ここ数日間の「おりゃぁこれからいったい何すりゃ金が稼げるのか検討がつかねぇよ」という鬱屈を吐き出すべく、ポストしておく。
後で見直したら、気がつくところがあるかもしれないでしょ?

システム屋とIT企業

8月 1st, 2008

IT企業のシャッチョーサーンがバブルでウハウハだったこともあったなぁ。

IT企業といわれていた人は「ITを使って何らかのサービスを提供する人たち」であって、「ITシステムを作ることを専門にしている人たち」とは違う。前者は手段としてITを使い、提供しているバリューは別のものだが、後者はバリューとしてITを提供している。

で、皆さん気がついている通り、前者は生き残るが後者はこの国ではもう先が無い。

たまたま、この国は島国で単一言語、単一文化、単一政府で…文化的には非常に平板だが外部に対してはものすごく高い参入障壁があるのだ。従ってゲゼルシャフト・ゲマインシャフトで物事が進んでいく。縮小均衡の中でいかに残りのパイを多くとるかで、さらに地縁・血縁にのめりこむ:アライアンスでとにかく生き残りを最優先しようという傾向が大きくなる。ないしは当面目前の課題に集中しようとしすぎるあまりに矮小な部分最適解でよしとし、全体最適解からは遠ざかってしまったりする。

かといって、「ITそのものをバリューとして提供する人たち」がいないと「ITを使って何らかのサービスを提供する人たち」も手段の構築が出来ないわけで。今のところは。タイ人とかフィリピン人とかがどかっと労働集約的な部分を代替してしまう可能性はすぐそこまで来ているし。

いやね、そういや僕はずっと「ITを使って何らかのサービスをする人たち」の部類にいたんだよなぁ、と思ったんですよ。
で、今の会社は「Itそのものをバリューとして提供する」部類の会社なんだ、ということに改めて思いをめぐらせると、今のところ大丈夫だけど、そろそろやばいなぁと。
『全世界共通携帯電話開発環境』なんていうのが出てきたら、あっという間にコモディティ化して縮小均衡だよなぁ、とおもったわけですよ。

やばい、やばい。