CNETによれば、楽天技術研究所フェローであり、Rubyの開発者でもあるまつもとさんが、楽天の技術カンファレンスで
オープン化が進み、誰もが容易に情報へアクセスできるようになった。情報隠ぺいは意味がなくなり、距離や時間に守られてきた小さな世界、いわば箱庭は失われようとしている。オープンソースソフトの台頭で、一部の巨大ベンダーを除けばパッケージソフトで利益を得ることが困難になっており、エンジニアには安住の地がなくなってきている」
箱庭の最後の砦として残るのは言語と文化である
とおっしゃったとのこと。
最後の砦が言語と文化っていうのはここの所考えていることに符合するので、条件反射的にうなずいてしまうのだけれど、でもちょっと「安住の地がなくなってきている」というのは違和感があるなぁと思ったので、エントリにまとめておく。
注文生産を含む、勿論ソフトウェアを含む工業製品での商売にはその設計などの知的財産と、製品を物理的に形にするための生産設備と、顧客まで届ける物流組織が必要だ。エンジニアは設計などの知的財産の部分、製品を物理的に形にするための生産設備の部分により多く参加するわけだけれど、まつもとさんがおっしゃるのは「知的財産の創造」で飯を食うのが難しくなったという部分であるかと思う。
そこには全然違和感は無いのだけれど、それがエンジニアの安住の地でしたかと問いたくなる。
パッケージ商売が出来ないからといって、顧客要望への実装に技術要素がなくなったわけでもあるまい。経理や在庫管理などパッケージで標準化が出来ていたバックヤード業務はだいたいシステム化が終了し、今度はよりアグレッシブに販売するための広告/販売連動システムなどに主軸が移っていくはずで、その分野ではより統合的で、商売に根ざした「問題解決係」としてのエンジニアが求められるはずだ。
で、そっちのほうが本来的な意味でのエンジニアじゃねーのか。