ゴールドラッシュのときに儲かったのはツルハシを売った人、というフレーズを調べものをしていて見かけた。
そりゃそうだ。リスクテイクの最前線にポジションをとれば、あたればデカイがあたらないことの方が多い。そんなにパカパカあたっちゃったらそもそも”リスク”じゃないもの。
ただ、例によって我が「モバイル」とか「IT」とかの業界に置き換えていくと、ちょっと絵柄が違うような気もする。
oDeskとかCroud Sourcing的なモノがフラットな世界の中でチープ革命をバキバキと音を立てて驀進していく中で、ツルハシ商売は「ツールとかスキルを提供する人をいかに束ねるか」という人材配置商売に転換しきった。
エンタープライズ向け商売でははるか昔からそうだったよ、という向きもあろうけれどSalesForce.comとかの登場でより短期かつ低価格での商売にシフトしているのが実情だろう。ゼネコン並みの孫請けシステムで人材流動性という価格弾性値を確保しつつ、アーキテクトなんつー”自分で小難しくした商材を難しいから、という理由で高単価をつける”、インチキと呼ばれかねない肩書きにカネを払ってもらっていたのも「テクノロジーなんてなんてことねーじゃん」というゆとり世代のGoogle様に支えられたコピペコーディングで足元がぐらぐらである。
それでも企業がITシステムに安定性を堅牢性だけではなく自社内に設置を求め続ける限り、ゼネコン的IT業界慣習は生き残るのだけれど、最近はやっぱりクラウドのほうが圧倒的にコスト効率がいいんじゃねーかということでこの流れも危うい。
反対にモバイルコンテンツ業界なんていうついこの間までゴールドラッシュであぶく銭だったとこでは、安定性とか堅牢性とか情報セキュリティなんていう単語すら聞いたことの無い/あるいは「それって最後はエンジニアを夜中に叩き起こすってことでしょ?」とコスト構造の末端を知り抜いちゃったエンジニア達がそれこそミッションオリエンテッドに、簡単に言えば「やりたいことさえできれば方法論なんかなんでも良い」というスタンスで自作サーバーがあふれかえってたりもする。こういう構造なので、ツルハシ買う人はまず、シロートである。クロートは、リスクテイカーであると同時にツルハシ職人だったりするので、流通構造は成立していない。モバイル業界においてツルハシ販売(人材配置業含む)はシロート向け、ということになる。
ただモバイルで何かをやりたいシロートさんが相当数、いらっしゃるのでガラパゴスな日本国内では「ノウハウ」をキーワードにしたクロートさんがツルハシ売りつけたりするわけだ。
リスクテイカーでも、ツルハシ職人でもないポジション/プラットフォーマーがあるだろうという気もするけれど、それはコストコンシャスなご時勢では、勝ち逃げた後の焦土作戦でしか取り得ないので − amazonのクラウドとかね − 措く。せいぜいが「限りなくプラットフォームに近いところでのツルハシ販売を何とか成立させようとあがく」ぐらいか。
とすると、ツールからプラットフォームから運用までシロートさんの面倒を見てあげるのがIT野郎どもに残された道か。
コミュニケーション苦手とか言ってる場合じゃねーぞ、お前ら。